地震・雷・火事・親父

こんにちは。

昨夜の千葉県市原市の天気は大荒れで、雷の閃光と大音響で浅い眠りになってしまった荒井です。
市原市からLINEで竜巻注意報が1:13、1:23、2:18、3:13、4:08、5:33、と、まるでスパムのようにガンガン通知されていました。
まぁ寝てて着信音も切ってるので気が付かなかったのですが…

26日の夜には石川県の震度5弱の地震も発生。被災地のかたがたには謹んでお見舞い申し上げます。

昔から、世の中の恐ろしいもの、敵わないものを順に並べた表現で「地震・雷・火事・親父」という言葉があります。
これは比喩としての表現で、地震や雷などの自然災害には人間は無力。火事は注意で予防できるけど一旦起こると大変なことになる。親父は普段は優しいけど怒らせると怖い。

いい感じにを踏んでるのと、最後に親父という隠し玉が出てくるところがこの言葉の面白さですね。

・いつから使われてるの?
1831年に書かれた「尾張童遊集」という書物に「地震雷火事おやぢ」という記述があるので、江戸時代後期には既に使われていた訳です。
それ以前から使われている可能性もありますが、明確な時期は判っていません。

・元ネタは?
語源とされるものは良く判っていないそうです。所謂「諸説あり」というやつです。
その「諸説」をいくつか。

①やっぱり親父は怖い
最近は廃れてきましたが、昔から日本は家父長制度、つまり家族では親父が絶対的権力を握っていました。
今でも「父が認めない」と結婚も出来なかったケースもあったりするので、やっぱり「親父」は怖い存在だったのです。

②地域の有力者
「おやじ」は実の父親ではなく、名主や庄屋だったのではないかという説。
江戸時代に村の行政を担っていた人たちのことで、これらは村の有力者であったので怖い存在でもあった訳です。

③そもそも人間じゃなかった?
「おやじ」ではなく、「おおやまじ(大山嵐)」であったという説。大山嵐とは「台風」のことで「おおやじ」とも言われています。
確かに、「世の中の恐ろしいもの、敵わないもの」という意味では台風も含まれます。と言うか最近の日本では、地震と並び経験する機会が多くそして一度発災すると大きな被害が出る災害。

「おおやじ」が語呂の良さやユーモアから「おやじ」になったと考えられています。

しかしいつも思うのですが、「諸説あり」ってことは研究されているひとたちがいる訳ですよね。ホント頭が下がります。

・変化球
最後の「親父」を入れ替えて使われることもあったりします。例えば、

「地震・雷・火事・女房」→所謂「かかあ天下」のことかな。
「地震・雷・火事・津波」→津波も当てはまりますね。
「地震・雷・火事・コロナ」→確かにコロナも当てはまった。

現実に「ゴジラ」が出現したら→「地震・雷・火事・ゴジラ」
小惑星が地球に高確率で衝突の恐れがあれば→「地震・雷・火事・隕石」
異世界冒険者であれば→「地震・雷・火事・魔王」
なかなかの汎用性(笑)

ちょっとふざけてしまいましたが、災害という点では同じ。日頃から防災・減災に気を配りましょうという戒めの言葉としてもっと脚光を浴びてもいいと思います。

まぁ親父が災害ってのはどうかと思うけど。DV親父は確かに災害かもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございます!