こんにちは。
今日9月26日は「ワープロ記念日」。1978年(昭和53年)9月26日に東芝が「JW-10」という世界初の日本語ワードプロセッサーを発表した日にちなんだものです。
アルファベットのみで文章を作成できる英語とは違い、日本語はひらがな・カタカナ・漢字が併記される文章なのでタイプライターでは全ての文字を書くことが難しいのですが、コンピュータ技術の発展により日本語ワープロが完成した訳です。
「JW-10」堂々たる佇まい。
「和文タイプライター」というものも存在はしていましたが、使い方が難しく普及はさほどしなかった。因みに昔、私の父が経営していた会社には和文タイプライターがあったように記憶しています。
こんなやつ。一文字ずつ活字を拾って印刷するというアナログな印刷機でした…
「JW-10」は机サイズの筐体にキーボード、ブラウン管、プリンター、8インチフロッピーディスクドライブ、10MBのハードディスクを搭載し、重さ220キロ、価格630万円という堂々たるモノです。
その後、各メーカーがこぞって参入。主にオフィスでの需要でしたが、1985年にカシオが個人向けの低価格機種を発売(5万9800円)。一気に低価格化が進みワープロが普及していきます。
当時高校生であった私は既にパソコンを所有(シャープX1ーCという機種)していましたが、文書作成能力では専用機であるワープロには敵いませんでした。
でも「そのうちパソコンで全て出来るようになっていくだろう」と思っていたらその通りになり、ワープロもデータベース作成機能やパソコン通信機能などを搭載した機種も出てきましたが、淘汰され遂には現在ではワープロ専用機は殆ど見かけなくなりました。
時代の趨勢と言えばそうなんですが、パソコンで文書を作るときに使う「word」や「一太郎」などはいまだに「ワープロソフト」なんて呼ばれていたりしますね。
で、現在は紙ベースの書類が現実ではまだまだ必要です。なのでこの「ワープロソフト」と呼ばれるモノはそうそう廃れていくとは思いません。
しかし、所謂「電子化(DX=デジタルトランスフォーメーション)」が進んで行くとどうなるのでしょうかね?
いまでもネット経由での提出は増えています。いちいちプリントアウトして提出するのはコストと手間が掛かりますし。
話は少し変わって、今年の9月に地元市原にテレビ東京の「開運なんでも鑑定団」という番組の「出張なんでも鑑定団」が来ると聞き、応募してみました(見事落選してしまいましたが…)
その応募方法が全くの紙ベースでちょっとびっくり。応募用紙を会場まで取りに行って氏名や住所、説明文、自己評価額を手書きするフォーマット。ご丁寧に写真を貼り付ける欄まであり「写真が複数の場合は別紙に貼り付けて添付ください」みたいなことが書かれていました。
まさに昭和(笑)この程度ならネットで応募したほうが早いし簡単なんですが、まぁお宝を持っていると思われる応募者の多くはご年配と思われるのでこういったフォーマットなのでしょう。
ワープロがパソコンに駆逐されてしまったのは「パソコンでも文書作成が出来る。わざわざワープロを持つ必要が無い」からなんですが、
「ネットでも出来る。わざわざ書面を提出する必要が無い」という紙が駆逐されていく時代に今より更になっていくのだと思います。
ワープロもパソコンもキーボードで入力することに変わりはありません。覚えるならパソコンを覚えてしまえばワープロも覚える必要はありません。
ネットでの書面提出などもまだ解りにくいところもあったりしますが、AIが普及して解りやすくアシスタントしてくれれば、わざわざ書面をプリントアウトして郵送したり持参する必要も無くなってきます。
そして今の高齢者はパソコンも結構使いこなしているかたが多いのです。
郵便料金が10月から値上がります。これは利用が減ったことが大きいのですが、ネットでの手続きがもっと進めばもっと深刻なことになっていくと思います。
昔のSF小説にあった「コンピュータに支配された時代」的な未来は既に到来しているのです。そしてそれはネガティブなディストピアではなく、自然に身近に便利になっていく未来。子どもの頃に思い描いていた未来に既に生きているのです。
そしてもう少しだけ進むと、書面や紙面が無くなることは無いと思いますが、日常生活のやり取りはほぼデジタルになっていくと思います。(いや、既にそうなっていますね)※(だからこそ紙面が効くという側面もありますね)
ネットリテラシーも必要ですが、文章だけで伝えるリテラシーも大切になっていくのだと思います。
その頃に「ワープロ」という単語が残っているのか?興味がありますね。
最後までお読みいただきありがとうございます!