石の日

こんにちは。
今日1月4日は「石の日」だそうです。語呂合わせでまんまですが、誰が何のために決めたのか判らないとのこと。まぁだれでも思いつきそうではありますが(笑)

「石」と言うと、「胆石」などの結石のことではなく、古いパソコンマニアでは「CPU」などのことを石と言いますが今回は岩石の「石」のお話です。

石の定義は「岩より小さく砂より大きいもの」とこれまたそのまんまですがまぁ説明の必要もないでしょう。ころがっている石です。
古くは自然に割れることもあろうけど人間の人生に比べて大きな変化のない、ともすれば永久に不変と考えられていた「石」は永遠の象徴と考えられ宗教と結びついていったようです。
不老不死に憧れを抱いた人の中に鉱物(石)から不老不死のエッセンスとして抽出される水銀を不老不死の薬として飲んで死んでしまった人もいるようです。因みに秦の始皇帝も晩年は不老不死を希求して水銀を飲んでいたとも言われています。

また18世紀あたりでは鉱物も所謂「生命」と定義されていたそうです。下層から「鉱物界」「植物界」「生物界」と分かれており鉱物も成長すると考えられていたようです。
なるほど、ひとつ疑問が解けました。我が国の国歌である「君が代」の中に「さざれいしのいわおとなりて」という箇所があります。意味は「さざれ石がおおきな岩になって」という意味です。
歌中では「こけのむすまで」と続き、所謂「ずっと続きますように」という意味合いなのですが、「さざれいしが岩にはならないでしょ?寧ろ岩が割れたりしてさざれいしになるから逆じゃないか?」とずっと思っていました。でも鉱物も成長するという観点から見ると納得出来ます。
ある意味鉱物も地中で溶解されたり圧縮されたりして変成することによって「成長」すると言っても間違いではないのでしょう。

そして古くから人間に利用されていました。そうです「石器」です。
所謂「石器時代」という区分はおよそ250万年前から始まったとされています。歴史の授業で「打製石器」「磨製石器」って習いましたよね。
因みに一般的には紀元前3000年くらいに石器時代は終焉を迎える訳ですが、全地球的に石器時代が終了した訳ではなく当然地域差もあります。
例えばコロンブスが1942年にアメリカ大陸を発見した時、当時の原住民は石器を主に使用していて金属器は使っていなかった。つまり500年前くらいまで石器時代だった地域もあったわけです。
勿論現在でも建築資材に多用されています。「石」は人類の発展にも深く関わっている訳です。

また記憶媒体としても「石=石板」はとっても有能です。記憶容量ではハードディスクやブルーレイなどには遠く及びませんが耐久性が全く違います。古代エジプトの石板として有名な「ロゼッタストーン」は紀元前196年に出された勅令が記されています。
およそ2200年も情報を保持しているということになり(もっと古いものもある)、平均5年の寿命と言われるハードディスクや同じく10年と言われるブルーレイ(光学系ディスク)などよりはるかに長い期間情報を保持できます。
更に日立が研究中の「石英ガラスによるアーカイブ技術」では3億年先まで情報を残すという研究がされてます。「石英」=クリスタルですから文字通り「石」と言って良いでしょう。やっぱり石最強です。

他にも「化石」とか話し出すとキリがないですし、日付も変わりそうで「石の日」では無くなりそうなので今日はこの辺りで。
最後までお読みいただきありがとうございます。