今更聞けない「火災保険」のキホン

こんにちは。

すっかり寒くなってきましたね。この季節になると空気が乾燥してきて昔から火事が増える傾向にあります。
特に江戸時代の民家は木造建築で密集していたので一旦火が出ると延焼しやすく、江戸は何度も大火に遭っています。

私は保険屋さんなので当然「火災保険」も販売しています。しかし14年保険屋さんやっていて火災に遭ったお客様は有り難いことに今のところ一人もいません。
それだけ現代では火災は減ったのでしょう。だけど火災は今でも怖いのは変わりありません。

しかし万が一ご自宅が火災に遭われてしまったら…そんな時のための「火災保険」なのです。

火災保険のキホン
色々な保険会社の商品があり、加入時の選択で変わってきますが、ここでは一般的な民間火災保険についてお話します。

①どういった時に保険が使えるの?
名前の通り、当然火災に遭ったらお金が出るのが火災保険。その他に落雷・破裂・爆発、そして雹(ひょう)でガラスが割れたり、雪崩や豪雪など雪の災害、そして一番多いのが台風や強風など風による災害。基本的なプランでも、こういった時に保険が使えます。
その他、洪水や豪雨による水の災害、盗難被害なども選択することによって保険の対象となります。

②火災保険は何にかけるの?
火災保険は、
・一戸建て住宅や、マンションなどの集合住宅に掛ける場合→建物火災保険
・建物に収納されている家具や家電、衣類などに掛ける場合→家財火災保険
の2つに大別されます。どちらかに掛ける、または両方掛けると選択出来ます。

③いくら掛けられるの?
建物が戸建てなのかマンションなのか?所在地・延床面積などによって最低いくらから最高いくらまで保険を掛けることが出来ると機械計算されます。その範囲ならいくらでも問題ありません。
なので、極端に高い保険金、例えば2000万円で買った家に1億円の火災保険をかけるなどは基本的に出来ません。

④何処で入ればいいの?
損害保険を扱っている代理店(我々のような専門の代理店、不動産屋さんが兼務している代理店、銀行など融資を行っているところの窓口など)で加入出来ます。
インターネットでも加入可能です。
ただ、以前の記事「餅は餅屋さん、保険は保険屋さん」を一読頂ければと思います。

⑤共済とは違うの?
違います。専門的なお話をすると、
県民共済などの監督省庁は「厚生労働省」で根拠法令は「消費者生活協同組合法」。
JA共済は「農林水産省」で「農業協同組合法」。
そして民間の損害保険会社は「金融庁」根拠法令は「保険業法」。

我々専門家でもそれぞれの法令は把握しきっていませんが、共済と民間保険、それぞれメリットとデメリットはあります。
これはまた別の記事にしようと思いますが、お値段だけでなくよーく検討したほうが良いとだけ。

⑤地震保険と違うの?
地震保険は火災保険に付けられます。地震保険単体では加入出来ません。
一部地震保険だけで加入できる商品を販売している保険会社もありますが、地震保険のように控除が受けられないなど違いはあります。
また火災保険に付けられる地震保険は、火災保険金の半分までが限度額になります。
例:建物に2000万円の火災保険を付けたとしたら、地震保険は1000万円まで加入出来ます。

⑥賃貸住宅に住んでいる場合は?
賃貸住宅は自分の所有物ではないので、建物に火災保険を掛けることは出来ません。
ただ自分の住んでいる部屋の家財は自分の持ち物なので、自分で保険が掛けられます。
また自分の火の不始末で火災が出てしまった場合、物件オーナーに弁償しなくてはならないケースもありますので、弁償を担保出来る特約は必須です!

書いていたら、お客さんに説明している気分になってしまった(笑)

他にも色んな特約もあり、それぞれ話すくらいなら「パンフレット読んだ方が早くね?」ってなりますが(笑)、これでも保険のプロの端くれである私から一言だけ。

「保険は出口から考える」
保険かけていていざ何かあった場合に「これは特約つけてないから対象外です」とか言われたり、
逆に付けなくてもいいような特約に入ってしまったりするケースもあります。
火災保険は「とりあえず入っておけばいいじゃん」と加入してもそれなりの補償にはなります。でもそれなりです。
そして本当に出口に来たとき、つまり不幸にも災害に遭われてしまったときに相談できるのはどこでしょう?
そんなところを考えて火災保険は選んだ方が良いと私は思います。

今日は久しぶりに保険の記事でした。
もっと本業である保険の記事を書いていきます(笑)

最後までお読みいただきありがとうございます!