ネコの首に鈴をつける

こんにちは。

今朝、家を出ようとしたら玄関先に鳩の遺体が転がっていてギョッとした荒井です。朝から軽いホラーです…
明らかに外傷があり、鳥インフルエンザなどではなく狩られた結果と思ったし、息子が「埋めてあげよう」というので私も同意見。庭先に穴を掘って埋葬しました。

誰の仕業か判りません。数分前にカラスが飛び去って行くのも見ましたし、我が家に遊びに来る地域ネコがやらかしたかもしれません。
我が家は住宅密集地にありますが、そこに住む動物たちにとっては「野生」の環境であることに変わりはないと実感。

仮に地域ネコの犯行だったとして…ヤツには「前科」もあるので可能性が高いのですが、止めさせることは出来るのでしょうか?

ネコは約4000年前「リビアヤマネコ」が家畜化したと言われています。リビアヤマネコは「キジトラ」(写真のネコです。茶色と黒の縞模様で野鳥のキジに似ている柄)しかいなかったようです。
キジトラは野生に近いネコとされています。そして遊びにくる地域ネコもキジトラ…確かにヤツも警戒心が強く、物音に敏感です。

ネコはキレイ好きでトイレや食事の場所もある程度決まった場所でします。
なのでしつけがしやすいと言われていますが、「狩り」という本能までしつけが出来るのか?
狩猟欲求を満たすためによく遊んであげるとか言いますけど、そもそもあまり遊ばない様子。
そう言えば私が学生の頃に自宅で飼っていたネコ(真っ白なネコ)も、スズメとかネズミを捕まえ、さも得意気に持ち帰ってきたよな…

・ネコの首に鈴をつける
この言葉には、実は2つの意味があります。

1:文字通り、実際にネコの首に鈴をつける
マンガに出てくるネコは殆ど鈴をつけていますね。

・メリット
ネコの居場所がわかる。ネコは足音をたてません。気が付いたら何処かに行ってしまい例えばクローゼットに閉じ込められるなど「ネコあるある」です。
そんな時に鈴の音がすれば見つけやすくなります。

・デメリット
ネコは音にとても敏感です。鈴の音がうるさく感じるかもしれません。またネコは待ち伏せ型の狩りをします。なので鈴の音などで自分の位置を知られるのは嫌がると思うし、ストレスになるかもしれません。

2:慣用句としての意味
「ネコの首に鈴をつける」という慣用句があります。これは「名案であっても、実行することが困難であること」の喩えで使われます。
イソップ寓話「ネズミの相談」に由来し、ネズミたちがネコから身を護るためにネコに鈴をつけようという話になったけど、誰も実行するネズミはいなかったというお話から来ています。

使用例
A「おいおい、また部長が歌いだしたよ。一度マイクを握ったら離さないからな」
B「ほんと、だれか猫の首に鈴をつけるやついないのかな」
まぁあまり一般会話では使わないですかね。

・ネコの首に鈴をつけるべきなのか?
地域ネコに狩りを止めさせる目的なら、首に鈴をつけるのもアリかもしれません。
しかし前述の通り、住宅街という野生の環境下でネコ最大の特性であるステルス性を損なうのは、ヤツの生死に関わるかもしれません。それは避けるべきでしょう。

と、ここまで書いて思ったのですが、ネコに鈴をつけるという発想自体が人間の都合。
鳩が地域ネコに狩られるというのも、そこに人間的な善悪はありません。いわば自然の摂理なんだと思います。
それを人間の都合で人間に都合のいい解決法で対応するのは、やっぱり違うのかと思います。

獣害のニュースをよく聞き及びますが、これはそれぞれの領域が重なってしまう不幸な結果だと思います。
本来ならば人間も自然の一部なのですが、人間の領域で人間に危害が加えられるのであれば対応するのは仕方無いと思います。

やっぱり人間社会というのは自然から切り離されてしまっていて、その中でしか生きられない人間。檻の中で生かされている動物園の生き物と何処が違うのでしょうか?
そういう意味でも、ましてや地域ネコの首に鈴をつけるのは「無し」だと判断。

なんてことを考えながら、鳩を埋葬して手を合わせました。これも人間の感傷、都合なのかもしれませんね。

最後までお読みいただきありがとうございます!