酷暑と電気

こんにちは。

今日も暑いですねぇ…

2007年に気象協会が予報用語として最高気温35度を超える日を「猛暑日」と名付けました。ということは2007年以前は35度を上回る日が少なかったということですね。
そしてわずか15年後の2022年には最高気温40度を超える日を「酷暑日」と名付けました。

その日の最高気温が、
40度以上→「酷暑日」
35度以上→「猛暑日」
30度以上→「真夏日」
25度以上→「夏日」
といった呼び分けです。因みに夜は

同じくその日の最低気温が、
30度以上→「超熱帯夜」
25度以上→「熱帯夜」
とわけられます。

もう当たり前となった「酷暑日」ですが、ひとは世代を重ねていけばある程度環境に順応していくのでしょうけど、世代を重ねられない一個体(つまり我々)はどう対応していけばいいのでしょうか?
日中はなるべくが外出をしないとか、こまめな水分補給、公共施設に設定されてきた「クーリングシェルター」に避難する。冷房のかかっているところにいる。などなど色々とあります。

この「冷房」ですが当然ながら「電気」を使います。それも大量に。そしてその電気を産み出すためには発電所が必要です。

こちらの表をご覧ください。

電気事業連合会HPから引用

この統計から、やはり2011年に発生した東日本大震災に伴う福島第一原子力事故により、原子力発電が一気に止まり未だに回復せず。
新エネルギーが伸張してきましたが穴埋めできるほどではなく、その分どうしても火力発電に頼らざるを得ず現在に至るといった感じですね。
言ってしまえばエアコンを使うために使う電気の72%は火力発電で作られた電気を使っているということです。しかし日本には技術力があるッ!

・世界最高の効率を誇る日本の「石炭火力発電」
日本での「再生可能エネルギー」の主役は太陽光発電です。しかし太陽光はご存知の通り天候に左右されやすい。また気温25℃を超えると発電効率が落ちてくるという問題もあります。
石炭は温室効果ガスの排出量が大きいという問題はあるが、地政学的リスクが化石燃料の中でも最も低く、熱量あたりの単価も化石燃料の中で最も安いということで日本のみならず、途上国でも「ベースロード電源」として有用なのです。

そして日本は石炭火力で世界でも最高効率の発電技術を持っています。

引用:経済産業省 資源エネルギー庁

こちらは神奈川県にある磯子石炭火力発電所のリプレース(建て替え)前後の比較です。
NOx=窒素酸化物 SOx=硫黄酸化物 PM=粒子状物質 それぞれ劇的に軽減されています。

どうしても火力発電に頼らぜるを得ない日本。資源に乏しく元々「省エネ」の発想がありまた高度成長期での公害問題を経て得た技術力。頑張って欲しいものです。 


酷暑からエアコン、発電と話が飛びましたが、飛びついでに私は核融合が環境とエネルギー問題の切り札だと考えています。
とはいえ実用化にはまだまだ時間がかかり、それまでは現在の技術をブラッシュアップしていくしかないと思います。

勿論もっと環境負荷が少なくて効率の良い発電方法が出てくることも期待しますが、我々が手の届く範囲で出来ること、こと電気に関しては例えば電力自由化により色んな事業者さんが参入してきましたので、再生可能エネルギーの比率の高い電力会社と契約して応援するなどしてもいいかも知れません。
また「クーリングシェルター」と同じ発想ですが、もっとこういう「涼を取れる施設」が増えていくこと、いわば「クーリングシェア施設」が増えていってみんなで涼むことが出来れば電気の節約につながると思いますし、そこから交流も出来たら楽しいですよね。
そんな妄想をしながら、今年の酷暑をしのいでいきたいと思います。

最後までお読み頂きありがとうございます!