危機管理解体新書①「オペラント条件付け」

こんにちは。

私の本業は保険屋さんです。PTA会長はボランティアであってジャムおじさんに至っては完全に趣味です(笑)
今日は保険屋さん、損害保険屋さんらしく危機管理について一席。

・オペラント条件付けとは?
あまり聞きなれない言葉ですよね。オペラント条件付けとは、人間を含めた動物は嬉しい出来事とセットになっている行動は繰り返すようになり、逆に嫌な出来事とセットになっている行動はやめてしまうことです。
例えば、森の中で美味しい木の実を見つけたらまたその木の下に行くようになることだったり、洞窟に入って怖い動物に出くわしたらそこには近づかないようになるといった行動のことです。
生物が自然と身につけた「危機管理」「利益追求」の行動原理とも言えますね。

マーケティングなどにも使われる手法なのですが、もっと分かりやすい例でいうと「交通違反の罰則」がこれにあたります。
携帯電話で話しながら運転はいけません。当たり前です。では何故当たり前なのでしょう?それは法律で決まっているからです。そして法律には「罰則」が明記されています。
人間は罰則を受けなくても想像出来ますよね?携帯電話で通話しながら運転していて警察に捕まったら反則金と免許が減点されます。それを恐れて携帯電話で通話しながらの運転はしないようにするのです。
違反(悪いこと)をしたら罰則がある。これは確かに抑止効果があるとは思います。

しかし優良ドライバーへの報償とはなんとなく少ないような気がします。ゴールド免許での任意保険の割引や免許更新時の特典くらいなものでしょう。
思うのですが、自動車の任意保険もこの仕組みをもっと取り入れるべきだと思います。

自動車保険は毎年値上がる傾向です。事故は減ってきている筈なのに…まぁ減少しているパイを取り合っている状況です。
民間である保険会社が利益確保のため致し方ない側面もあろうかと思います。

最近は年齢別で保険料が決まってきたりと保険会社も顧客の細分化をしてきています。また等級制度(事故等で保険を使わない場合に東急が上がってその分掛け金が安くなるという仕組み)が「オペラント条件付け」で言う「事故を起こさなかったら(保険を使わなければ)掛け金が安くなるという仕組みなのでしょう。

しかしその等級制度も意味をなさないというか、有名無実化しているきがします。だって民間保険会社の自動車保険等級制度の最上級である「20等級」で事故を起こさなくても一年経って保険の書き換えの時に値上がっている傾向にあるからです。
前述の年齢別保険料という意味では年齢がおよろ60代を超えると掛け金が値上がる傾向もあって、長年自動車保険を掛けていて等級もマックスの20等級。事故も起こしていないのに掛け金が上がっていく傾向です。そりゃ納得いかないわな…

この辺りが「褒めべた」な日本人ならでわという感じがしますね。だから日本人は総じて自己肯定感が低いのではないかとかなんとか…

多分自動車保険もAIが伸張してくるとその辺りを加味した掛け金になってくると思います。同じ等級で同じ年齢同じ車種でも過去に事故を起こしたのか?その事故の内容によって掛け金が変わってくるとかね。
ここまでいったらいっそのことAIに立法も行政も司法もお任せしてしまったほうが良い気もしますが(苦笑)

話が飛びましたが、事故を起こしていないひとへの恩恵がもっとあっても良いような気がしますというお話でした。

最後までお読み頂きありがとうございます!