左側通行と右側通行

こんにちは。

ゴールデンウィークも終わり通常運転に戻った方々も多いと思います。
ゴールデンウィークは如何でしたか?私は恒例となったかみさんの実家に帰省をしました。
道は要所以外は大して混んでいませんでしたね。
いつも何気なく運転している「道路」ですが、何故道路の「左側」を通行するのでしょう?
疑問に思って少し調べてみました。

・日本は「左側通行」
道路の左側を走行するから「左側通行」なので自動車は見やすいように「右ハンドル」なのが日本。
しかし世界は多くの国が右側通行なのです。左側通行なのは日本を含む世界の76か国。およそ3分の一といった割合でしょうか。

左側通行の起源は古代ローマ時代まで遡ります。当時はチャリオットと呼ばれる戦闘用馬車が道を往来していて、乗っているのは軍人。
そして当時も殆どの人が右利きであり、左側を通行していれば敵と遭遇した時に利き手で武器を扱えたから左側通行になったとのことです。
しかし18世紀になるとヨーロッパも多様化してくる中、イギリスは改めて法律で左側通行が決められました。
一方、フランスはフランス革命後に右側通行と規定されます。実はフランスでは革命前は貴族は左側通行、農民は右側通行であったのですが、革命後には貴族も一般の人たちと同じ右側を通行するようになります。なんだかフランスらしいですね。

その後、イギリスもフランスも植民地にそれぞれの通行ルールを輸出します。
そのためオーストラリアやニュージーランド、南アフリカやインドなどの旧イギリス領では今でも右側通行です。
ここでも当時大国であるイギリスとフランスの意向が影響しているのですね。
カナダも元々左側通行であったが国境を接するアメリカとの往来を円滑にするため右側通行となったそうです。

・T型フォード
1908年にアメリカのフォード・モーター社が開発し爆発的に売れた「フォード・モデルT」すなわち「T型フォード」はアメリカのクルマです。
故にハンドルは左なのだが、アメリカ以外でも売れてその結果右側通行が普及したということもあるようです。

その後ヨーロッパでも次々と右側通行の国が増えて今や世界では右側通行が主流となります。

・日本は…
現在に至るまで一貫して左側通行。
イギリス同様に右利きの多い武士が何かあった時に対応出来るよう、また左に鞘ごと差しているので右側通行だと鞘が当たることで不測の事態を避けるために左側通行になったようです。
また明治時代にイギリス式を取り入れたことから左側通行とも言われています。
日本は現在も世界有数の自動車大国ではあるが、島国で外圧からの変化も無いのでこれからも左側通行は変わらないだろうと思います。
世界的に見ても左側通行の国は島国であることが多いのです(日本、イギリス、ニュージーランド、オーストラリア、アイルランドなど)
イギリスと日本の符号「島国」「王室・皇室」が通行にも影響しているのは興味深いですね

・日本の右側通行
それは戦後の沖縄です。太平洋戦争終結後の1945年11月に当時アメリカに占領されていたため右側通行に変更されました。
沖縄が日本に復帰してから6年後の1978年7月29日22時に沖縄県全域を緊急車両以外の通行を禁止し左側通行切り替え作業を開始。
翌7月30日6時に完了と僅か8時間で全県の通行帯の変更を完了しました。
当時私は8歳でしたが残念ながら全く記憶にありません…

右側通行も左側通行もそれぞれ歴史と意図と意味があって興味深いですね。
またひとつ勉強になりました(笑)

最後までお読み頂きありがとうございます!