こんにちは。
今回は「今日は何の日?」と題して
記事をまとめてみたのですが、
私自身も思いもよらない方向の記事になってしまいました。
若干長文ですが、お読み頂ければ幸いです。
クルマに乗る方なら聞き覚えがあると思います。
カーナビから聞こえてくる
「今日は〇〇の日です」というアナウンス。
Amazonの音声アシスタント「アレクサ」に
「アレクサ、おはよう」と話しかけると、
「おはようございます。今日は〇〇の日です」
とアナウンスしてくれます。
毎日何かしらの記念日があるようですね。
では今日(2023年10月30日)は何の日でしょう?
気になって調べてみたら…
・教育勅語発布の日
・初恋の日
・たまごかけごはんの日
・みその日
などなど…気になった方は検索してください(笑)
その中で私的に気になったのが、
「ニュースパニックの日・宇宙戦争の日」です。
熱心な荒井マニア(いねーよ 笑)の方ならご存知かと思いますが、
私の長文自己紹介 にもあるように
私が小学3年生の時に初めて読んだ小説が
かのH・G・ウエルズ作の「宇宙戦争」でした。
今でも大好きな小説のひとつです。
小説自体は1898年に発表された古典SFの金字塔です。
過去に何度か映画化もされ、SFファンは勿論のこと
そうでなくても多くの方が知ってるかと思います。
(1953年にアメリカで映画化されたバージョンを
子どもの頃にテレビで見て夜にトイレ行けなくなったのはいい思い出 笑)
結構有名なエピソードなのですが、
1938年(戦前!)にアメリカでラジオドラマとして放送されました。
物語に出てくる地名を実際のアメリカの地名に置き換え、
緊急放送という体で、かつ現地からの電話リポートなどを交えて放送されたため、
(これはこれで凄い!)
放送開始時に「これはフィクションです」と伝えたにも関わらず、
本当の緊急放送と間違えて、パニックに陥ったという話です。
ここでようやく「今日は何の日?」に繋がります。
1938年10月30日にラジオドラマが放送されてパニックになった。
なので「ニュースパニックの日・宇宙戦争の日」
となったとのことです。
…とここまではいいのですが…更に続きます…
なんと現在の研究で実際には「パニック」は無かった!
となっています。
これはどういうことなのでしょう?
作られたパニック
ラジオドラマ放送の翌日、新聞各社が
「ラジオドラマで全米がパニック!」
「ラジオによる恐怖」
「オーソン・ウエルズさん(俳優。ラジオ放送を担当した人)に多数の訴訟」
などと報じて、緊急放送の体を取った宇宙戦争のラジオドラマで
パニックが起こったことを非難する論調が多かったそうです。
1938年は、ヨーロッパではナチスドイツがオーストリアを併合したり、
日本では国家総動員法が発布されたりと、
第二次世界大戦の暗い影がすぐそこまで忍び寄ってきていた時代です。
危機感からパニックが助長されやすい面もあるかもしれません。
しかし実際にはオーソン・ウエルズさんに対する訴訟は
あったけどたったの1件。
その1件もすぐに取り下げられたり、
ラジオの聴取率自体2%しかなく聞いてた人も少ない、
翌日のニューヨークは平穏そのものだったそうです。
どういうことなのか?
今と違って戦前の市民の情報源と言えば
「新聞」「週刊誌」など所謂活字媒体が主流でした。
アメリカで(世界で)初めて商業ラジオ放送が
始まったのが1920年。
当時新しい媒体として人気を博したラジオ。
広告主もラジオに広告を出すようになってきて、
新聞などがラジオに取って代わられる恐れから、
「ラジオ情報は信ぴょう性に欠ける」という
所謂ネガティブキャンペーンを行った結果、
「全米100万人がパニック」という話が
一人歩きしたというのが真相のようです。
自分に関係ない情報は遮断
現代でも、テレビの偏向報道や
演出・編集という名の切り取り、
忖度に配慮と、人とお金が動くから
マスコミも「本当のこと」を伝えられなくなってきていると思います。
そしてインターネットの登場で更に沢山の情報ソースが
それこそ星の数のように毎日出てきます。
個人からも情報発信が手軽に出来るようになりました。
しかしネットの情報はまさしく「玉石混交」。
正しい情報ならともかく、怪しい情報から
トンデモ論までなんでもアリです。
現代は情報が多すぎて「情報過多シンドローム」
と言われる疾病まで出てきたようです。
ネットで調べものをしていたりすると
たまに「沼」にハマります。
気を付けるというか、
必要以外はスルーする、聞かない・見ない
ということも大切だと思います。
そしてもしかしたらその「必要」と思ってる情報も
大して必要無いのかもしれません。
それこそ「信じるか信じないかあなたしだい」
ということですね(笑)
しかし「ニュースパニック」で一番得をしたのは
きっかけで更に有名になったオーソン・ウエルズさんですね。
これもマーケティングだったりして(笑)
最後までお読み頂きありがとうございます。