ジョナサンの思い出① 「時間10万円」(オッサンの昔話)

こんにちは。

当ブログに「ジョナサン」というカテゴリーがあるのに記事数が「1」しかないことに今更ながら気が付いた荒井です(笑)
バイトから正社員で都合16年間、昭和から平成にかけてお世話になったのでそれはそれは沢山のエピソードがあります。
書ける範囲で(笑)記事化していこうと思います。

今回は「ジョナサンの思い出① 時間10万円」と題して、ジョナサンでアルバイトを始めた頃を振り返ってみます。
中身は当時のしかもゴリゴリのジョナサン内輪ネタです(笑)
それでもいいよってひとは、オッサンの昔話にしばしお付き合い頂ければと思います(笑)

私のジョナサン歴は、アルバイトとしては1986年(だったと思う)に新規オープンした「ジョナサン千葉松ヶ丘店」(現在は閉店)からスタートしました。当時高校2年生でしたね。
千葉県中央区星久喜というところにあり、幹線道路沿いではありましたが住宅地の真っただ中に立地。

ジョナサンの看板には当時「coffee shop」の文字と共に「Neighorhood」(近隣という意味)と書いてあり、比較的狭めの商圏で気軽に利用いただくといったコンセプトだったと思います。(今は書いていないのかな…)
私がアルバイトを始めた時期はジョナサンがコーヒーショップからファミリーレストランにシフトし始めた時期だと思いますが、当時は全く知りませんでした。

面接の時に「ホール希望」とお話したのですが、当時のマネージャー(店長)さん曰く「男子高校生はフロアー(ホール)の募集はしていない」と言われて、キッチン(クック)で採用。
そしてオープン前のトレーニングに参加。

ここで当時のジョナサンのクック内の「ポジション」について簡単に説明。

・ディシャップ(Dish Upの略?)
注文を受けたフロアーのひとが「オーダーお願いします」と言って伝票(当時は紙伝票!)をクックの伝票差しに差し込んできます。
そのオーダーを「オーダーです!」から始めて読み上げるポジション。読み上げるだけでなく各ポジションに指示を出し、クックの指揮を執る司令塔的なポジション。

・ガスレンジ
炒め物担当。当時は電磁調理器などなく炒め物は全てフライパンやソテーパンでガスの直火。熱さと火傷との戦い。

・フライヤー
揚げ物担当。冷凍食品をメインにフライヤーでただひたすら揚げていく。今ではタイマーを使って食材毎に決められた時間で揚げていくのだけど、当時はタイマーなど使わずに「浮いてきたら」とか「泡が出てきたら」などという感覚勝負のポジション。

・サラダ
文字通りサラダの調理をするポジション。コールドガルニも作ります。
(ガルニとは付け合わせのこと。付け合わせがレタスなど冷たい食材の場合にコールドガルニと呼ぶ)

・カウンター
デザートを作るポジション。立て込むととっても大変。

・ドリア
ドリアやホットガルニ(温かい付け合わせ)、ライスをよそったりするポジション。

・グリル
グリドル調理をするポジション。ハンバーグやチキンなどを焼いて、グリドルの下に設置されたオーブンで焼きあげる。たまにオーブンに入れっぱなしで忘れておこげが出来たり(笑)

・バス
洗い場。洗浄機で洗うのだけど、予洗いでシンクにつけこんでおく。他にライスを炊いたりもする。

以上が「営業」と呼ばれた調理をするときのポジション。お店のつくりによっては違うこともあったりするけど、8つもあるので当然ひとが少ない時には兼務することが多い。

荒井の初めての担当は「ガスレンジ」。オープン当初は確かガスレンジが2基あり1基ごとにひとりついて調理していました。
よく一緒にガスレンジで鍋振っていた1こ上のM先輩、お元気でしょうか?

そこから隣にある「フライヤー」を覚えたり、逆隣りにある「グリル」、ガスレンジエリアを振り返るとある「サラダ」を順番に覚えていって、大体半年もすると一人で全部覚えられるようになった記憶があります。
高校生の時間帯(平日17時から22時)なので当然回りは高校生ばかり。「俺はもう〇〇まで覚えたぜ!」とか仕事出来るマウントがあったり(笑)

そして「ディシャップ」に昇進することがクックの勲章みたいな感じでした。「オーダーです!」と伝票を読み上げることが一種のステータス的な(笑)

お客さんの少ない時にはクックの人数も少ないので、伝票を読み上げることは誰でも出来ますしやります。
だけどラッシュ時(繁忙時)にディシャップを執れる(と表現していた)のはなかなかに難しい。
ディシャップの手腕ひとつでクックがパンクしてしまうのです。

・時間10万円
忙しさのひとつの目安として「時間10万円」という言葉がありました。
これは一時間に10万円の売上を上げることで、客単価が1000円くらいだったので一時間当たりの客数が大体100人の入店がある計算です。
客席数は114席(だった記憶)なので一時間に客席一回転します。

お客さんが入店してから10分位で注文、料理が出てくるのが10分として、20分位で食べて、デザートや食後のくつろぎに10分から20分。これでひと組の滞在時間は大体50分から一時間程度になります。

重要なのは料理の提供時間。当時は「10分提供」が目標。これが15分、20分とかかってしまうとお客さんのイライラ指数(そんな言葉はなかった 笑)が上がって「料理まだ?」とクレームになってしまうのです。
更に客席の回転も落ちて結果「時間10万円」を達成出来なくなってしまう訳です。

高校3年生の夏休み、バイト始めてから一年ちょい経過したあたりでこの「時間10万円」の時のディシャップを経験させて貰いました。
ラッシュ後に当時のマネージャーが「荒井!時間10万円いったよ!」と言われてとっても嬉しかった記憶があります。
とは言え、周りを固めるメンバーは1こ上の高校卒業後もアルバイトを続けたオープンからの人たちやその後に入ってきた精鋭揃い。
フロアーの先輩が「周りが固いから良かったね」と言われて、少し伸びた鼻をしまった記憶があります(笑)

でもRPGゲームで色んなスペシャリストを率いて魔王を倒した「勇者」の気分でした(笑)

ただオープンから一緒にやってきたひとたちで残っているのは年上のひとたちばかりになってしまい、深夜勤務も出来ない私はひねくれてはなかったけど(笑)、妙な疎外感を感じていたのもありました。
だからこそ達成出来た喜びは大きく、また「周りが固い」ということに素直に感謝していたように思います。(それでも生意気だったかな? 笑)

そして当時のマネージャーは高校生アルバイトでオープンからやっている年長者として私を立ててくれたのだろうと今では思います。Oマネージャー、ありがとうございました!

当時なんとなく感じてたことも、今整理するとすっきり感じます。やっぱり集団の中でも感謝は大切ですね。

おっさんの昔話にお付き合い頂きありがとうございます!(笑)